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はじめてみよう!キャンプツーリング
ホテルや旅館に泊まるツーリングとの違い
かかる費用
必要な持ち物
キャンプツーリングの装備
キャンプツーリングでの食事
キャンプツーリングの計画を立ててみよう
キャンプのメリット・デメリット
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オートバイに乗ったらやってみたいことの1つとしてあがることも多い「キャンプツーリング」。 |
キャンプツーリングの朝のコーヒーは格別だ |
ホテルや旅館に泊まるツーリングとの違い キャンプはしたことがないけれど、ホテルや旅館に泊まるツーリングは経験したことがあるライダーは多そうだ。ここでは、そういった「宿泊まりのツーリング」と「キャンプツーリング」の違いを見てみよう。 ・時間を自由に使えるのがキャンプツーリング まず、キャンプツーリングは時間的に自由である。予約が不要なキャンプ場も多いので、近場であれば週末に思い立って出かけることも可能。また、チェックイン・アウトの時間が設定されているキャンプ場は多いものの、決められた食事や入浴の時間に縛られることはない。遅い時間の到着も可能なことが多く、自分のペースでの旅がしやすい。夏場など日が長い時季であれば、荷物を下ろしたあとに、身軽になったオートバイにまたがり、見知らぬ土地で「夕陽を見にプチツーリング」なども楽しめる。 ・気ままに食事を楽しめる また、道中に「気になるお店」があれば、自炊はやめてその土地の名物に舌鼓を打つのも自由。レストランや食堂を利用することもできるが、その土地ならではの「お弁当」「お総菜」などを「道の駅」や「農産品の直売所」で購入し、キャンプサイトで食べるのも楽しみの1つになりそうだ。キャンプに自炊は必須ではない。日常生活と同様に、外食や自炊、買ってきたものを食べることなどを織り込んで、気楽にキャンプの食事を楽しみたいところだ。 ・費用をかけなくてもOK さらに、費用の面でもキャンプツーリングはメリットが多い。連日の宿泊まりのツーリングとなると、数万円の出費になる場合もあるが、キャンプ場は無料の場合もある。また、ゴールデンウィークやお盆などのハイシーズンでも料金が変わらない施設が多い。 設備の整ったキャンプ場に泊まる場合は、それなりの費用となるが、利用料金が高額なキャンプ場はファミリーを中心とするオートキャンパー対象である場合が多い。後で紹介する口コミサイトなどを参考に、ライダー向けのキャンプ場を見つけることで、「懐にやさしいキャンプツーリング」を楽しめそうだ。 |
かかる費用 ・準備にかかる金額 テント、寝袋、調理用具、バッグなど、全てを1から揃えるとなると、最低でも10万円ほどはかかりそうだ。まずお試しに、ということであれば、貸しテントや寝袋があるキャンプ場に行ってみよう。それから自分なりの道具をそろえても遅くない。 ・ツーリング中にかかる費用 走行中は日帰りツーリングと同様、ガソリン代、高速代、昼食代が必要になってくる。プラス、夕食の買い出しに2000円ほど。キャンプ場は無料のところから1000円くらいまでのところが多い。週末の1泊2日のキャンプツーリングをするのであれば、合計で5、6000円ほどになるだろうか。 ・費用は自分次第 この金額はあくまで目安だ。実際はもっと安くあがることが多いだろう。特に泊数が多くなると、食料を前日から持ち越したり、安いキャンプ場を見つけることができたりして、思いの外お金を使わない場合が多い。 例として、250ccのオフロードバイクで10日かけて四国を一周した場合、かかった金額は3万円でおつりがくる程度であった。四国は無料のキャンプ場が多く、また、250ccの単気筒オートバイだとリッター40ほども走る上に、1日に200キロ程度しか走らないことが多く、ガソリン代は1日数百円。雨の日はテント内で本を読んで過ごしたり、連泊して川遊びをすることもあり、ほぼお金を使わないで過ごすことができる。一番お金がかかるのは往復の高速代とフェリー代であった。 |
キャンプ場もいろいろ |
必要な持ち物
アウトドア雑誌を開くと、数人が眠れるような大きなテントの回りに椅子やテーブルが並べられ、バーベキューを楽しむ風景が載っている。そこで紹介されているキャンプ道具の値段にビックリし「え?こんなにお金がかかるの?」と思った経験があるかもしれない。
しかし、これはクルマで複数人で行く「オートキャンプ」を前提としている。ソロまたは少人数で行くバイクでの「キャンプツーリング」には、それに適した手頃な価格の道具が用意されている。「衣」「食」「住」を軸に、必要な道具をみてみよう。
・レインウエア
まず、雨対策を考えよう。特に山間部の天気は変わりやすく、トンネルを抜けると土砂降りということもある。天気予報を過信せずに、レインウエアは常時携帯したいところだ。
選び方だが、オートバイに乗るときのレインウエアは専用のものを選ぶのが無難だ。走行中は雨粒の水圧が高いため、ホームセンターなどで手に入る野外作業用のものなどでは縫い目からじわじわと水がしみてきてしまう。登山用やサイクリング用のものも、オートバイでの走行時の水圧は想定されていない場合が多い。コンビニで手に入るポンチョは風圧でばたつくのでライディングが不快になることも。オートバイでの雨中走行はレインウエアにとっても過酷な状況なのだ。
また、サイズについては普段着より1サイズ大きなものを選びたい。ジャケットの上から着ることになるので、ちょうどいいサイズだときつく感じることも。冬は特にジャケットが分厚くなるので、2サイズ大きなものでもいいかもしれない。
各バイクウエアメーカーが出しているものであれば耐水性能は間違いないだろう。出費を抑えたいのであれば、ヤマハのバイクギアブランド「ワイズギア」シリーズがオススメ。AmazonやYahoo!ショッピングでも手に入れやすいのもポイントだ。コンパクト性を追求したものから、長時間のライディングを想定したものまで、幅広くレインウエアがそろっている。特にレインパンツのみを別売りしているのもうれしいところ。パンツは力のかかりやすい股間部分から浸水したり、クランクケースに当たって足首の部分が溶けてしまうなど、ジャケットより先に傷んでしまう。ライダー目線での製品づくりが行き届いている印象だ。
・下着・靴下・Tシャツなど
下着・靴下は泊数プラス1枚があれば心強い。座敷になった店でブーツを脱いだときに、周囲に迷惑がかからないよう、キャンプと言えども清潔感には気を配りたいところだ。
一週間以上のキャンプツーリングでは、温泉施設などのコインランドリーを利用するのがオススメだ。キャンプでは夜露でテントがぬれるほどなので、夜に手洗いして干しておいても朝に乾かないことが多い。湿った衣類を持ち歩くのは悪臭を放つこともあるので、キャンプツーリング中の洗濯はコインランドリーを頼りにするのが無難そうだ。
・ジャケット
日帰りツーリングであれば、夏場はメッシュジャケット、冬場はウインタージャケットというライダーが多いだろう。しかし、キャンプツーリング中は早朝や深夜の走行も想定したジャケット選び必要となる。夏でも山間部の早朝は震え上がる寒さとなることも多いからだ。そんなときはレインウエアをジャケットの上から着るのもいいが、スタイルを気にするのであれば、「防風インナー付きメッシュジャケット」を選ぶのも手。
RSタイチのイングラムメッシュジャケットは取り外し可能な防風インナーが付いたメッシュジャケットだ。早朝はインナーを付けた状態で走行し、気温が上がり始めたらインナーを外せばメッシュジャケットとして使うことができる。
・食糧
初めての土地に行くことも多いキャンプツーリングでは、最小限の食料を準備していくと何かと安心だ。日曜・祝日は休みの店も田舎には多く、24時間営業のコンビニがない町もまだまだ多い。また、キャンプ場は町から離れていることも多いため、夕方遅くに到着し、買い物に行く元気が出ないことも。
「サトウのごはん」とサバ缶、インスタントのみそ汁、もしくはレトルトカレーだけでも食事になる。どれも百均ショップで手に入るものなので、いざという時に備えてバッグにしのばせておこう。
少量単位で買えないものは持参で持っていこう。例えばお米は一番小さな袋でも2kg入り。これは大まかに茶わん26杯分にもなる。旅先で買うとかさばってしまう。家のお米を1合ずつジップロック袋に入れて必要なだけ持参するのがオススメだ。
・テント
キャンプ中のテントは家そのもの。睡眠、食事、着替えなどの行動以外に、物置としてのスペースも必要となる。特にヘルメットやツーリングバッグが案外かさばることを計算に入れ、1.5人用もしくは2人用を手に入れたいところだ。
また、少人数テントは床が長方形であることが多い。その場合、入り口が長手方向にあるものと、短辺にあるものとどちらを選ぶかは迷うところだ。長手方向にあるほうが出入りがしやすく、開口が大きいことから天気のいい日などは開放的な気分を味わうことができる。反対に短辺方向に入り口がある場合は、出入りがしにくく、開放感にとぼしいものの、うつぶせに寝転がったまま、顔だけ出して簡単な調理をすることもできる。また、構造上軽量コンパクトにできるため、山岳テントの多くは短辺方向に出入り口がある。
テントの快適性を考えた場合、「前室」(ぜんしつ)の使い勝手にも注目したい。「前室」とは聞き慣れないことばだが、テント選びでは重要なポイントの1つになる。テント本体とテントを覆う布(フライシート)で囲まれた「玄関」のような部分だ。この部分がある程度広いとテントの使い勝手がよくなる。脱いだブーツを置いたり、調理をしたり、「土間」感覚で使うことができる。山岳用テントなどでは軽量化のため、この部分の使い勝手には期待ができない傾向にある。また、フライシートそのものがないことも多いので注意したい。
以上を踏まえて、使い勝手と値段、入手しやすさのバランスから、モンベルの「クロノスドーム2型」をオススメしたい。一体化したポールとソケット(ポール同士の交点部分)の構造から、天井中心部にゆとりがあり、組み立てもスピーディーに行うことができる。また、「前室」も広いためブーツやバッグも置けそうだ。収納寸法もポールがφ6x44センチメートル、本体側がφ17x35センチメートルとコンパクトになっている。
テントを手に入れたら、まず河原や公園などで袋から出して、立ててみてほしい。袋から出すときは、「どういうたたみ方をしてあるのか」を注意深く確認しながら開き、取扱説明書どおりに立ててみよう。一度立ててみることで、2回目からはスムーズに立てることができるようになる。また不良品の可能性もあるので、「現地で初めて立てる」ことのないようにしたい。
※キャンプ場によっては、「貸しテント」を備えているところもある。「とりあえずキャンプをしてみたいけど、どれだけ使うか分からない」人は、こういったサービスを利用するのも手だ。購入する際は、値段だけではなく、大きさ、重さ、収納寸法などを考慮して選びたいところだ。
・寝袋(シュラフ)
キャンプツーリングでの「住」において、寝袋(シュラフ)選びは慎重に行いたい。しっかり体を休めることが楽しいキャンプツーリングの基本になるのだ。
寝袋には主に「封筒型」・「マミー型」の2種類がある。封筒型は掛け布団を縦に2つに折った形になり、周囲のジッパーで閉じるしくみだ。構造が簡単なことから値段も手頃だ。一方マミー型は、マミー=ミイラの意味で、人型と呼ばれることもある。体に沿った形状で、外気をシャットアウトできることから保温性が高い。各メーカーが素材などに工夫を凝らしていることから、価格帯もさまざまだ。
寝袋の詰め物には「化繊綿」もしくは「ダウン(羽毛)」が使われる。家の掛け布団と同じだと考えてもらえばいい。化繊綿の布団は値段が手頃で洗濯も簡単だが、かさばる。羽毛布団は軽くて暖かく、圧縮すればコンパクトになるが、値段は張る。寝袋でも同じ。オートバイでのツーリングでは、荷物をコンパクトにまとめることが重要になることから、ダウン(羽毛)素材のものが重宝するが、洗濯が簡単ではないので、汗かきのライダーには化繊綿を使ったものをオススメしたい。
以上を踏まえて、使い勝手と値段、入手しやすさのバランスから、モンベルの「ダウンハガー650 #3」をオススメしたい。「マミー型」「ダウン(羽毛)」の製品になるが、特殊な製法により生地が伸び縮みする。中で寝返りを打つことはもちろん、あぐらをかくことも可能なので、上半身だけ出して作業をすることもできる。収納寸法はφ16x32センチメートル。メーカーが設定する快適温度帯は4℃だが、ファスナーの開き具合で空気の出入りを調整することができるので、温度差の激しい夏山などでも快適に過ごすことができる。
また、暑がりなライダーには、同じくモンベルの「ダウンハガー650 #5」も選択肢に入りそうだ。メーカーが設定する快適温度帯が10℃なので、穏やかな時期のキャンプであれば十分対応できるだろう。こちらの収納寸法はφ14x28センチメートルだ。
・ヘッドランプ |
ヘッドランプ トイレットペーパー 日本手ぬぐい |
ツーリング専用バッグは積載が容易 |
キャンプツーリングの装備 ・服装とヘルメット キャンプツーリングはこれから行く先の状況が読みにくいことが挙げられる。事故渋滞に巻き込まれて到着が遅れる、山越えで雨に降られることもある。そんな状況でも安全に、落ち着いて走れるような装備が必要になってくる。日帰りツーリングとは違った配慮が必要だと言えるだろう。 朝と晩で気温差があることも多いが、温度調節は重ね着で対応したいところ。夏以外であれば、薄手の綿入りベストを着るのがオススメだ。袖がないのでジャケットの中でもたつかず、胴体はきっちり保温ができる。アウトドアメーカーのものなら収納もコンパクトで、暑くなればタンクバッグやメットインスペースに収納することもできる。 また、ヘルメットのシールドはクリアがオススメだ。ミラーやスモークだと日中はいいが、夜間は見えにくく、シールドを開けて走行することになる。田舎には虫が多いため、ヘルメットに当たってつぶれることもしばしば。昼間のまぶしさはサングラスでカバーして、安心して走行できるようクリアのシールドを装備しよう。 ・積載について キャンプツーリングは荷物が多くなりがちだ。着替え、日用品、調理用具、食料、モバイルグッズなどを小分けに袋などに入れ、大きなバッグに入れると積載も楽で、探しやすい。ボストンバッグなどを利用することもできるが、RSタイチの「エクストラ ラージ シートバッグ」などのオートバイに積載するために作られたバッグがオススメだ。オートバイによってはリアキャリアやフックがないものもあるが、こういったバッグはいろいろな種類のオートバイに対応するように作られているので安心だ。 そして、「いつ使うか」を考えて積むようにしたい。寝袋やテントはキャンプサイトに着くまで使わないが、レインウェアやスマホの充電ケーブルは走行時に使うかもしれない。「キャンプサイトに着くまで使わない」ものはリアに積載し、「走行時に使うかもしれない」ものは、タンクバッグやウエストポーチなどに収納しよう。前出の「ヘッドランプ」や「芯を抜いたトイレットペーパー」もすぐ取り出せるところに収納するのがオススメだ。 また、キャンプツーリングでは荷物の増減がある。例えば脱いだ衣類を積む場所も必要になるし、スーパーなどで買い出しをした場合は買ったものを積む場所も必要になる。それを想定し、出発時からスペースに余裕を持たせておこう。前出のシートバッグなど、中身に応じて容量を増やすことのできるタイプのバッグがオススメだが、フックの付いたツーリングネットを1つ持っておくと安心だ。だが、食料をネットで固定すると、停車時にカラスに襲われたりする危険性があるのであくまで緊急用としたい。 |
キャンプツーリングでの食事 キャンプでの食事は、総じて何を食べてもおいしく感じるものだ。スーパーで買った「たれに漬けた肉」やサザエなどを網で焼くだけでも立派な料理になるのがキャンプの魅力。料理を普段やらないライダーも「焼くだけ」「煮るだけ」の料理から始めてみてはどうだろうか。 ・道具選びのポイント アウトドア用品専門店に足を運ぶと、いろいろな調理用ストーブが並ぶ。これらは雪山など極限の状況を想定して、高出力・軽量コンパクトであることを第1に設計されているため、値段が張る。キャンプツーリングでの使用ももちろん可能だが、ガスカートリッジが専用品となり田舎では手に入らないことも多いので、カセットガスを使用するタイプが使いやすい。 ・調理用ストーブ イワタニの「ジュニアバーナー」が価格、入手のしやすさ、使いやすさの面からオススメだ。もちろんカセットコンロ用の通常サイズのカセットガスも使用可能。鍋などを載せたときの安定感もある。 ・鍋類 鍋類も調理用ストーブ同様、山岳用品は軽量コンパクトに設計されている。その反面、調理については、焦げつきやすいなどのデメリットもある。キャンプツーリングでは、使い勝手も考慮し、内側をコーティングされた鍋類をオススメしたい。エバニューの「チロルクッカーシリーズ」は熱効率に優れたアルミ本体に、セラミックコーティングが施されている。焦げつきにくく、汚れ落としも簡単。ごはんも上手に炊くことができる優れものだ。 ・簡単おいしいオススメ料理 お鍋と調理用ストーブだけで作れるメニューとしては、鍋料理が挙げられるだろう。お酒を飲む人であれば、つまみにもできるし、真空パックのお餅を入れるとボリュームも出る。麺とスープがセットになったインスタントラーメンを使った、安くて簡単なメニューを紹介しよう。 「ラーメン鍋」 ★材料 ピリ辛系のインスタントラーメン 炒め用のカット野菜 ソーセージなどの肉類 もやし 豆腐 ★作り方 1.鍋に半分くらいの水を入れ、沸かす。 2.沸騰したらラーメンのスープ、カット野菜、肉類、豆腐を入れて煮る。 3.野菜が柔らかくなったら、鍋料理として食べる。 4.かさが減ったらもやしを追加する。 5.〆に麺を入れる。 ★ポイント ・徐々に味が薄まるので、チューブの豆板醤やコチュジャンを足すとパンチが出る。 ・肉類は魚肉ソーセージをスライスしたものでも。 ・真空パックのお餅を入れると腹持ちもよくなる。 |
網焼きするだけで立派なごちそうに カセットガスの調理用ストーブ「ジュニアバーナー」 |
バイクで乗り入れることのキャンプ場 キャンプツーリングの朝に備えて 日当たりや傾斜などを考慮して 「居心地のよい場所」を確保しよう |
キャンプツーリングの計画を立ててみよう 持ち物や装備、必要な道具や食事をどうするか、少しはイメージがまとまっただろうか。ここで、実際に計画を立ててみよう。 ・キャンプそのものが目的の場合 とにかくキャンプがしてみたいのであれば、自宅から100kmまたは無理なく日中に到着できる距離にある、ライダー向けのキャンプ場を探してみよう。ライダー向けのキャンプ場を探す場合は「はちのす」が役立つ。地図から検索することができ、口コミ情報は管理者が承認したもののみが掲載されるため、有益な情報を見つけやすくなっている。 ・ツーリング中の宿泊でキャンプしたい場合 目的地近辺でキャンプ場を探し、電話で営業状態を確認するのが無難だ。観光シーズンしか営業をしていないキャンプ場も多いので、何カ所か候補地を選んでおくと安心だ。また、悪天候などでキャンプができなかった場合を想定して、宿の候補もいくつか考えておきたい。 ・はじめてのキャンプにオススメのキャンプ場って? まず、キャンプサイトにバイクが乗り入れできるところを選びたい。さもないと、駐車場にオートバイを置いて、徒歩で荷物を運ぶことになる。ヘルメットやタンクバッグ、買い出しした食料にシートバッグまで全て運ぶとなると、2往復することも。キャンプ場によっては荷物の積み降ろしの時だけ乗り入れができるところもある。口コミ情報だけでは不安な場合は直接問い合わせてみよう。 ・キャンプ場到着までにやっておきたいこと キャンプツーリング初日にキャンプ場にチェックインする前にやっておきたいことがある。それはガソリンを満タンにしておくことだ。キャンプの朝は特に1人だと目が覚めるのが早く、早朝に走り出すことになる。田舎に行くと日曜日はガソリンスタンドが休みだったり、またハイオクは置いてなかったりもする。土日の連休を利用してキャンプツーリングに出かける際は特に注意したい。 昼食を取ったあとは、そろそろその日の宿泊先となるキャンプ場に向かうのが理想的だ。というのもキャンプ場に至る道は国道や県道からの分岐が分かりにくかったり、未舗装路であることもしばしば。また、夕方になると地元の帰宅ラッシュに巻き込まれる可能性もある。なので、初めて行く場所であれば、早めの行動を心がけたい。 午後になったら、地図を確認して、キャンプ場までの道のり上で大きい町に目星をつけよう。田舎では国道沿いにスーパーや飲食店、ガソリンスタンドなどが集まっていることが多い。逆にそこ以外では買い物や給油がしにくかったりする。その町に入ったら、スーパーや直売所などで買い出しをしよう。そして給油を済ませてから、キャンプ場に向かおう。余裕があれば、その道中で温泉や銭湯などの場所も確認しておきたい。また、キャンプ場までの距離によっては入浴を済ませておくのも手だ。 ・キャンプ場に着いたら テント泊の場合はどこにテントを張るかを決めよう。理想は平地で地面がごつごつしていない場所だ。また、日当たりも考慮したい。地形にもよるが、基本的に夕方に日が当たらない場所は早朝に日が当たることになる。夏場の殺人的な朝日の直撃を避けたい場合は西日があたる場所にテントを張るのがオススメだ。 張る場所のめどを付けたら、荷物を運んで来よう。そしてテントを張ろう。風が強い場合はポールをテント本体のスリーブに差し込む前に、テント本体の4隅をペグで地面に固定してしまうと張るのが楽になる。 テントを張ったらマットを敷き、寝袋を収納袋から出そう。出した直後はシワシワだが、すぐにふかふかに戻る。明るいうちにテント内を「住みやすく」整えてしまいたいところだ。 片付けの段取りは? 朝食を済ませたら、片付けを始めよう。まず、テントの外にレジャーシートなどを敷いて、中の物を全部出してしまおう。これは、テントを先に収納してしまうために理想的な手順になる。 テントの外に物を出したら、フライシートのジッパーを閉めてから、外して畳む。次にペグを抜き、ペグ袋に収納しよう。地面に置くと忘れがちなのですぐに収納するのがポイントだ。そして、テント本体を持ち上げ逆さにして枯れ草などのゴミを出そう。 次に、床面を朝日が当たる方向に向けよう。夜露で濡れたまま収納すると、カビの原因になってしまうからだ。また、この場合、風があったらテントの地面に近い2隅をペグで固定しよう。テントが大体乾いたら、ジッパーを閉め、ポールを抜き、本体を元通りに畳めばOKだ。 先にテントを収納し、元通りに他の持ち物をしまえば、次のキャンプ地でもスムーズに設営と荷ほどきができるだろう。オートバイに積んでテントサイトにゴミを残していないかを確認し、出発だ。 雨の中の撤収について 上記は理想的な段取りだが、雨の場合は少々勝手が異なる。 まず、自分が濡れないようにしたい。テント内でレインウェア以外を全てバッグに収納してしまおう。そして、レインウエアを着て外へ出る。そして先にバッグをオートバイに積んでしまうのだ。それからテントを畳み、バッグの上や自分とバッグの間などに固定する。これはツーリングバッグの場合、防水構造になっているため、濡れたテントを収納すると、全てが湿ってしまうからだ。 次のキャンプ地ではなるべく早くテントを張り、テントを乾かすようにしよう。また、宿に泊まる場合は、部屋にテントを持ち込み、エアコンなどで乾かすようにしたい。この際、タオルなどで拭くときは、やさしく拭くことを心がけよう。テントの生地は特殊なコーティングがされているため、ゴシゴシ拭くと生地を傷めてしまう恐れがあるのだ。 |
キャンプのメリット・デメリット テントをはじめとするキャンプ用品への初期投資や、取り扱い、積載の工夫を考えると、「キャンプツーリングって思ったより大変そうだな」と感じるかもしれない。10万円あればちょっといい旅館に泊まるようなツーリングにも行ける。 しかし、オートバイならではの魅力である「自由」を満喫するのに、キャンプツーリングは格好の手段になる。 満天の星空の下にたたずむテント。自分とオートバイだけしかいない夕焼けの海辺。それらはキャンプツーリングでしか得られない風景になる。いつかオートバイを降りる日が来たとしても、その風景だけは心に残る。その経験がキャンプツーリングの最大のメリットだと言えるだろう。 |
Written By…上泉純(うわいずみじゅん)
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