中編 2006/10/9 ウラルサイドカー東京発・琵琶湖・日本海 ツーリングレポート

2011-3-20 14:44 投稿者:  ゲスト
(中編)
2006/10/09
0700素晴らしい朝日に迎えられて起床。テント設営はなんと先着の仲間たちがやってくれた。そういう風習なんだそうだ。素晴らしいと思う。感謝感謝!軽く食事の後、湖畔で記念撮影。機関のチェックと撤収を始める。

0800水戸から参加の関東勢イチさんは私より先着したが発電機からの異音が発生し、いろいろ手を尽くしたが改善できず帰路に悩んでいた。中央道の長い坂道に懲りた私は日本海から関越道を回って帰るつもりでいた。幸い日程には余裕があった(自営業だし)。単独帰京に不安のあるイチさんは私と同行するという。不意にペアツーリングと相成った。

1000「ありがとーう!」と再会を誓い仲間達に手を振りながら琵琶湖を後にする。滞在時間はほんの10時間ほど。慌しい道中である。市街地から田舎道へR8を北上し福井県の日本海を目指してひた走る。日本海以降は未定!行ってから決めよう!翌日正午に関越道に乗れば良いという計算でなんとなく海沿いの下道を流す。青い空と島の緑、そしてさらに蒼い日本海が本当に綺麗だと思う。私が日本の景色にここまで感動するのも珍しい。ウラルに乗ってきたからなのだろうか?高性能なマシンに乗って来たならこうは思わなかっただろう。ウラルはスピードも出ないし、故障もするから旅の計画性もない。よって急げない。急ぎようがないので、初めて回りに目を向ける余裕が出来たのか?いつも走りっぱなしなツーリングしかしてない自分には本当に新鮮な驚きだ!そうだ!日本は美しいぞ!海外の長大なツーリングもきっと素晴らしいが私の知らない日本がまだまだあるぞ!とワクワクした。もっと走らねば!

むかし、小さな軽の四輪駆動車で初めて遠出してキャンプした。野尻湖畔にテント張って釣りをした。非力で遅くて、登りは登坂車線で、ロードノイズもうるさくて、シートも窮屈な旅が何故か楽しかった。旅する気にさせてくれる車だった。ウラルはなぜかあの小さな四駆の旅を思い出させてくれる。不便で不安もあって誰もが懲りそうな苦行なのに、それは良い思い出なのである。私にはそれが合うのであろう。あぁ、そうだ、「お上品」な「ご旅行」なんてクソ食らえ!とは言いすぎか?そうだ!ウラルは私によく似合う!ワハハハハ!

もろもろの不調の原因やら今後の対策やらをシミュレーションしたり、琵琶湖から発電機が鳴きっぱなしの今回の日本海ルートの期間限定相棒こと、イチさんのウラル750の心配をしたり、景色に感動したりしながら海岸沿いやら漁村?やらを通り抜ける。道が狭くてペースは上がらない。左手に日本海を見る関係上、右コーナーはブラインドだ、出口のアールが読めなくて対向車が怖いのだ。(ウラルは右カー、つまり右側にサイドカーがあるので右コーナーはちょっと気を遣うのである)

1200海岸沿いはどういうわけかあまりドライブインがない。潰れたらしき跡地が目立つ。ようやく1軒見つけて飛び込んだが海鮮丼1200円はあたりだった。おいしかった!以後、やはりドライブインはあまりなかった。良い景勝地だがどういう立地だ?

1430東尋坊に到着、珍しく観光スポットなんかに寄ってみる。見学は経験者?のイチさんに案内してもらう。なんで坊さんが飛び込んだのかは不明だったがあとでネットで検索した。なるほど確かに高くて怖い場所だった。下のほうは覗き込めなかった。。。

1500東尋坊を後にして至近の金津ICから北陸道に乗る。目指す宿営地新潟ははるか遠い。(ウラルなので遠く感じる)私のウラルはあまり燃費が良くない。150kmぐらいで給油地を探している。満タンで200kmぎりぎりかな?なのでウラル乗りはだいたい追加タンクを持っている私の装備は4Lの携行缶。イチさんのはウラル純正オプションで10Lのジュリ缶だ。荷物満載で高速走行すると最悪10km/Lぐらいだがオーバーヒート防止にやや濃い目だし、愚図らず走ってくれるだけマシなのだ。

1400日が傾きかけたPAで休憩、イチさんの750の発電機の異音は治まらないまま。ならば日があるうちにと修理を提案する。発電機は日本デンソーの汎用品。取り付けもボルト2本だ。エアクリが邪魔でちょっとパズルのようだがイチさんが頑張って外した。なんとピニオンギア?と留めるナットがユルユルだ。締まってないぞ!なのに割りピンはちゃんと刺さってるという謎?これぞロシアンルーレットならぬロシアンマジック?マシ締めして再度搭載するはもちろんイチさん。何事も経験だからね!と放置して作業の間私は仮眠。昨日のロングと今日のお天気が効いて急に眠い。まだ100kmは走らなあかんし休憩は大事。20分寝て起きると丁度作業終了。しかし始動すると異音は出たまま。バックラッシュ調整しても完調は難しい。まぁ、悪い状態で結構走っちゃったからね、ギアのアタリが狂ったんでしょ。それは仕方ない。不安そうなイチさんには申し訳ないが「なんかスゲー冒険してるって感じがするよネ!」と無責任に励ます。

1730修理後に調度日が落ちて今夜の宿営地を選定、某誌の付録を利用し道の駅を検索、風呂付の「道の駅 井波」に決定。砺波ICから南へ10kmの砺南市にある。付近の庄川沿いは名湯が多いらしい。

1930小高い山の上の道の駅は人もまばらで到着したときは残念ながら飲食コーナーは終業していた。ジャグジー風呂で疲れを癒しよく温まった。夕方以降は入浴¥450と安い。職員さんにトラブルでやむを得ずテントを張らせてほしいと願い幸いにも特別に許可がもらえた(その当時の話)。体が冷えないうちにテント設営。ホームセンターの安物ドームテントも10年目だがフライの縫い目は前回シールしたし、何とか使えてる。もっとも閉店後の道の駅なら軒先を借りても良かったかも?ウラルにもボディカバーで夜露をしのぐ。古い軍用コールマンのバーナーでで飯ごう炊さんし、暖を取るためカップラーメンも作る。走り主体なので今回の飲食は簡便だ。あとは鯖の缶詰でOK!琵琶湖で差し入れてもらったビールで乾杯すればもう完璧!行き当たりばったりなキャンプは初めてなイチさんにも温かいご飯は喜ばれてこちらもうれしかった。満月は過ぎたが月が十分に明るい夜だった。疲れたので温かくして健やかに眠る。

0630最終日だ。イチさんは先を急ぐので早めに支度する。湯だけ沸かしてカップスープと昨日買っておいたバナナで朝食。とりあえず新潟県長岡の関越道を目指す。昨日は距離は伸びなかったがウラルは順調だった。このまま無事に済むはずは、、、なかったのである。。。。
(後編)につづく。
琵琶湖畔の朝
琵琶湖畔の朝
日本海を背に二人旅!
日本海を背に二人旅!
緊急幕営地 居心地良かった。
緊急幕営地 居心地良かった。
地図